英会話をゼロから学ぶ初心者の方。英語を使いこなすなんて夢のようで、何から勉強したら良いか分からなくて悩んでいませんか?
そこで今回は元英会話講師として300人以上を指導してきた私が、初心者の方でも3ヶ月続ければある程度自分の言いたいことが言えるようになる勉強法をご紹介します。
本記事を参考に勉強をしてもらえば、初心者の方でも劇的に英語が話せるようになりますよ。ぜひ勉強法の参考にしてください。
この記事で分かること
- 初心者がやってはいけない英会話勉強法
- 初心者におすすめの英会話勉強法
初心者がやってはいけない英会話勉強法
実は、初心者の方がやってはいけない勉強法があります。それは下記の3つ。
- リスニングの聞き流し
- 使わない難解単語を覚える
- 英会話スクールに通うだけで満足する
それでは一つ一つ詳しくみていきましょう。
リスニングの聞き流し
初心者の方は英会話を勉強するためにリスニングの聞き流しをしてはいけません。理解できない英語を聞いていても英会話力は伸びないからです。
例えばアフリカの少数民族の言葉。理解できないですよね。その言葉を2時間聞き流しても100時間聞き流しても、話せるようにはなりません。それと同じでリスニングの音源を聞き流しても英語力は伸びないのです。

確かに洋楽を何回も聴いても歌えるようにはならないよね。
特に英会話初心者の方は、理解できない単語や表現がたくさんあります。”OK”や”YES”など簡単な単語が聞き取れたとしても、聞き流すだけで新たな知識が増えるわけではありませんので、効果が薄くなってしまうのです。
初心者の方は英会話の勉強のためにリスニングを聞き流すのは、効率的ではありませんのでやめましょう。
使わない難解単語を覚える
初心者の方は英会話を勉強するために使わない難解単語を覚えることに時間を費やしてはいけません。初心者の方は基礎力をつけることが一番大切だからです。
例えば、母国語の日本語でも知らない言葉ってたくさんありますよね。意味の分からない四字熟語などもたくさんあるでしょう。
最低限の英会話 ができるようになるには、中学英語の知識で事足ります。ネイティブスピーカーでも使わないような難解単語を覚える必要はありません。
ネイティブスピーカーの小学生の語彙力はだいたい5000語ですので、生活するのに不自由のない英会話をするには5000語を目標にすれば大丈夫です。

5000語って今はかなり多いように感じるけど・・・
初心者の方はまずは基本的な単語をコツコツ覚えることに注力しましょう。
英会話スクールに通うだけで満足する
初心者の方は英会話スクールに通うだけで満足してはいけません。
初心者の方は英会話スクールに通えば英語がペラペラになると期待されるかもしれませんが、英会話スクールに通うだけでは英語はペラペラにならないのです。
英会話スクールに全てを丸投げするのではなく、英会話スクールを上手に利用しましょう。英会話スクールは知識を習うだけでなく、学んだ知識を発揮する場所。
反対に英会話スクールで学んだことは、自宅に帰って復習し、プライベートで英語を話す機会があったら使ってみましょう。
また、生徒の立場からすると質問をするのは講師に迷惑がかかるんじゃないか・・・と思うかもしれませんが、講師からすると質問してもらえるのは大歓迎。講師としてのブラッシュアップにもなりますし、次回のレッスンに活かすことができるからです。

「質問をすることでさらに定着する」という効果もありそう!
初心者の方は英会話スクールに通って満足するのではなく、英会話スクールを上手に利用するようにしましょう。
初心者におすすめの英会話勉強法
ここでは、初心者の方におすすめの英会話勉強法についてご紹介します。初心者の方は下記の3つのポイントを押さえましょう。
- 初心者だからこそ発音はしっかり!
- 初心者は最低限の表現力でOK
- リスニングは意味の分かるものを聞こう
それでは一つ一つ詳しく解説していきます。
初心者だからこそ発音はしっかり!
初心者の方はぜひ発音をしっかりマスターしてください。発音は中級・上級になっても使えるスキルで、発音が良いと今後のリスニング力の伸びが違うからです。
例えば英語にはリエゾン(音が連携して変化する)やリダクション(音が連携して消える)などの独特なルールがあります。また”V””W””F”など日本語にはない発音の音も。

英会話の発音は難しいイメージがある・・・
これらのルールをきちんと頭に入れ、自分で言えるようになるまで訓練すると、自分ができる音は聞き取れるようになり、リスニング力が上がります。
私は初心者の頃、英語を話すときに「今日は”V”の発音を頑張ろう」と小さな目標を決め、”V”が出てきたら上の歯を下唇につけて発音する、ということを意識するようにしていました。
初心者の方は、今後の英会話学習のためにも、発音はきちんとやっておくようにしましょう。

初心者は最低限の表現力でOK
初心者の方は、最低限の表現を覚えればOKです。この「表現」には正しい文法で、という条件もつきます。
文法力の目安としては、中学で習う文法に不安のある方は、もう一度文法を学びなおすようにしましょう。中学英語まではOKだという方は、仮定法なども高校英語レベルのものは一旦無視して構いません。
最低限の表現は、4歳児が生活の中で使うレベルのものと考えましょう。例えば
- お腹すいた
- 眠い
- 今日は疲れた
- ここがかゆい
- くしゃみが出そう
- 明日は〜へ行く
など。「かゆい」とか「くしゃみ」は使うけれど意外と言えない単語だと思います。これらの表現力をつけるだけで大きく英語力が上がりますよ。

ちなみに「かゆい」は”itchy”(イッチー)「くしゃみ」は”sneeze”(スニーズ)と言います
リスニングは意味の分かるものを聞こう
初心者の方のリスニング音源は、30秒ほどのもので構いません。大事なのは「意味の分かるものを聞く」ということです。
学習を初めて3ヶ月を一つの目安とするなら、最初の2ヶ月目までは、スクリプトを読んで理解できたものだけを聞くだけでも構いません。
3ヶ月目からは、まず耳で聞いてどれだけ理解できるかを確認してからスクリプトを読むようにしましょう。
全てを聞き取る必要はありません。数個だけでも聞き取れる単語があれば、それは「見て分かる」「聞いて分かる」状態ですので、完全に使いこなせるという意味になります。
冒頭でも述べましたが、意味の分からないリスニング音源を聞いていても、英会話力は上がりません。
特に初心者の方は、理解ができる英文でリスニング対策を行うようにしましょう。

私が英会話初心者だった時の体験談
私は学生のころ、全く英語が話せない状態で夏休みを利用して1ヶ月ニュージーランドに短期留学をしました。
どれくらい英語ができないかというと、ホストファミリーの英語はほとんど聞き取れず”Ramen(ラーメン)”とか”Rugby(ラグビー)”などという、日本語になっている英単語しか聞き取れないレベル。

ラーメンって英語じゃないじゃん(笑)
午前中だけ語学学校に通い、韓国やスイス、サウジアラビアの生徒と一緒に英語を学んでいましたが、先生の言っていることも聞き取れず、周りの生徒ともほとんど交流ができませんでした。
ある日、クラスにチェコから新入生が。その子は”Hello”と”YES””NO”しか言えないのに1年間の留学に来たというツワモノでした。そんなある日レッスンで”I’m going to〜”(〜する予定だ)という表現を習ったのです。
するとチェコからやって来たその子は”I’m going to〜”を多用し、国籍の違う子たちをカヌーに行く約束ができるようになりました。その子のコミュニケーションはこんな感じ。
I’m going to Canoe.
(カヌー乗りに行きたいんだけど)
*正しくはI’m going to ride a Canoe.
You, yes?
(一緒に行く?)
*正しくはYou wanna come?
I’m going to Canoe 1 o’clock, (地図を指して)this, this.
(じゃあ1時にここで待ち合わせね)
*正しくはLet’s meet up here at 1 o’clock.
Yeah!
(楽しみだね!)
彼女の根っからの明るさもあり、彼女はいつも世界中の生徒に囲まれていました。私も彼女とGAPに買い物に行きましたが、お店の人との会話も上のように立派にこなしており、当時は「意外となんとかなるんだな」と感じたものです。
私は先に帰国をしましたが、彼女はそれから1年間留学を続け、留学後の彼女とスカイプで話をした時には、彼女の英語があまりに流暢で驚きました。
彼女の失敗を恐れず、コミュニケーションを取ろうとする姿勢が英語力を大きく上げたことは言うまでもありません。
英会話初心者は発音と表現力を!
今回は初心者の方におすすめの英語の勉強法について解説しました。
本記事で解説した勉強法をまずは3ヶ月試してみてください。カタコトで10分くらい、外国人と英語で話せるレベルになるはずです。
発音と表現力の増加に気をつけていれば、中級者以上になってもスムーズに学習を進めることができますよ。