英語学習をしている方のほとんどは、ノートを使っていると思います。しかし英語ノートって書いただけで満足してしまい、なかなかその後の学習に活用するのが難しいんですよね。
そこで今回は、下記のようなお悩みをお持ちの方に向けて英語ノートの取り方について解説していきたいと思います。

英語ノートって、いつもただ書き込んでいるだけなので、後から読んでもあまり役に立たないんです…

話す・聞く・読む・書くの4技能を効率的に鍛えるための英語ノートの活用法があれば教えてください!
本記事では元英会話講師の私が、英語ノートを取るときのポイントだけでなく、英語学習記録ノートの取り方についてもまとめました。役立つ情報を詰め込みましたので、英語を勉強する全ての方に読んでいただきたいです。
本記事で分かること
・勉強の効果を上げるための英語ノートのポイント5つ
・【スキル別】英語ノートの活用方法
・勉強の習慣化のためには「英語学習記録ノート」をつけよう!
勉強の効果を上げるための英語ノートのポイント5つ
英語ノートを取るとき「何をどこまで書けば良いか分からない」という悩みをお持ちではありませんか?
結論から申し上げると、英語ノートを作るときは「見やすさ」が大切です。
ここでご紹介する英語ノートのポイントは下記の5つ。
- 丁寧な字で書こう!
- 見開きで完結するように書こう!
- ポイントはまとめて書こう!
- 色使いや付箋の使い方にルールを設けましょう
- 考えた過程もできる限り記録に残すと◎
ポイントをしっかり押さえ、予習・復習が効率的にできる英語ノートを作れるようにしていきましょう。
英語ノートのポイント : 丁寧な字で書こう!
当然のことではありますが、見直しをしたり何度も見返すうえで、見にくいノートでは学習効率が落ちてしまいます。
授業中に取ったノートをそのまま復習用として用いるか、清書をしてそれを復習用とするかは人それぞれですが、いずれにせよ、見返した際に見やすいもの、理解しやすいものであることは必須。
必ずしもきれいな字である必要はありません。他人に見せるものでもありませんので、自分用に丁寧な字で書きましょう。
英語ノートのポイント : 見開きで完結するように書こう!
ノート・ルーズリーフ、どちらを使う場合でも、見開きで情報が完結する、必要な情報を得られる状態にしておくことが望ましいと言えるでしょう。
英語ノートのような復習用ノートは、スキマ時間にも見直せるものであることが大切だからです。
通学時間など、限られた時間や限られたスペースで見る際に、ページをめくったり、ページを行き来することは難しいですし、逆にノートを見ることに消極的になってしまいがち。
はじめは見開きで情報を集約することは難しいかもしれませんが、情報の整理、重要ポイントをまとめるという意識にもつながり、より効率的な勉強ができるようになります。

ページに余白があると「もったいない!」と思ってしまうかもしれませんが、内容が変わるのであれば効率のために思い切って次のページから書き始めましょう。
英語ノートのポイント : ポイントをまとめて書こう!
ノートを作るというと、どうしても情報を多く詰め込みたくなります。

これも必要、あれも必要というように、だんだんとノートが分厚くなってしまいますよね。
しかしながらこれでは参考書になってしまい、自分用のノートの意味がなくなってしまいます。
英語ノートに求められることは、
- 自分に必要な情報が分かりやすくまとめられていること
- 自分にとっての学習ポイントが詰め込まれていること
です。
必要な情報が仮に増えた場合には、どんどんと書き加えていけば問題ありません。
言い換えれば、はじめはノート全体をくまなく埋めるというよりも、少し余白を開けて、後から書き込めるスペースを確保しておくのもおすすめです。
英語ノートのポイント :色使いや付箋の使い方にルールを設けましょう
英語ノートを作成するときは、色使いにはルールを設けると良いでしょう。
ルールは何でもOKですが、たとえば、
などというように、分けて書くと復習がしやすいです。
大切なことは、カラフルにすることではありません。
もちろん色が用いられていた方が見たくなる、学習意欲が高まるということはありますが、パッと見たときに必要な情報を入手できるようにすることが目的です。

重要度や分野別で色分けすることで、学習効率は高まります。自分なりにルールを決め、作成しましょう。
また、付箋も有効。特に重要な箇所、見直しが必要な箇所につけて、すぐにそのページに飛びやすくできるように工夫をしましょう。
英語ノートのポイント : 考えた過程もできる限り残すと◎
ノート作りというと完璧な正解だけを書こうとする人もいますが、自分用のノートであるので、自分がどう考えたか、考えた過程もできる限り残しておくことが有効。
人が学習をするときは、失敗をし、間違え、それを正していく中で成長します。
同じ間違いを繰り返さないという観点でも、以前の間違いを残しておくことが大切です。例えば「apple」を「applu」と書いてしまったときは、間違いを消して正しいものを書くのではなく、間違いを残しつつ赤で直すなどしてください。
精読や英文解釈、英作文においては特に有効ですので、試していきましょう。
【スキル別】英語ノートの活用方法
英語ノートを作っても、それを活用して英語力を上げることができなければ意味がありません。ここでは、スキルごとの英語ノート活用方法についてみていきましょう。
英語ノート×スピーキング
スピーキングにおいては、基本表現、よく使う表現をまとめることが重要です。基本例文そのものを書きだす、まとめるノートでも良いですし、授業などで登場したものをまとめていくのでも良いでしょう。
基本例文はあくまでも基本であり、実際のスピーキングではそれらの表現をカスタマイズして使うことが大切。
頻出表現を覚えておくことで、表現できる英語の幅はかなり広がりますので、まとめて覚えていきましょう。
スピーキング力が伸ばせる参考書については、下記の記事を参考にしてください。

スピーキング力アップに効果のあるシャドーイングの方法は、下記の記事でまとめました。

英語ノート×リスニング
リスニング力を鍛える場合は、
- 題材・スクリプトとなる文章を書き写す
- コピーをして貼り付け重要な文法事項や語彙について意味を書きだしていく
というノート作りがおすすめです。
リスニングは、単に意味の分からない英語を聞いても力は伸びません。意味の分かる、よく理解をした英文を何度も聴くことで、リスニング力は向上します。
何度も聴くことで聞き取りにくい箇所や、ポイントも明確になっていきますので、そうした点をまとめることで自分用のノートを作っていきましょう。
おすすめのリスニング教材が知りたい方は下記の記事をご覧ください。

リスニングはアプリを使って対策するのもおすすめです。

英語ノート×リーディング
リーディングに関しては、
- 教科書やテキストの英文を貼り付け
- 1文1文を自力で訳し
- その下に間違った箇所の訳を赤で書き入れるという形でノート作りをする
ことで、復習がしやすくなります。
英文の貼り付けは、1行1行の間隔がほとんどない場合には、自分の訳や正解を書けないため、必要に応じて手書きで本文を書き写しましょう。
先述の通り、自分の回答の過程、考えた過程を残すことがリーディングのノート作りにおいては重要です。見開きで完結するように、長文の長さも工夫をしましょう。
リーディングのおすすめ教材は下記の記事をご覧ください。

スキマ時間を活用したい方は、アプリを使って対策しましょう。

英語ノート×ライティング
ライティングの場合もリーディングと同様に、自分の回答を書き、修正点をその周りに書き込んでいくというノート作りをしましょう。
ライティングにおいては、文法の間違いや、より良い表現方法を書き入れる機会が多くなると思います。
できる限りスペースにゆとりのある構成とし、さまざまな情報を書き入れられるようにしてください。
ライティング力を伸ばしたい方におすすめの教材はこちら。

ライティングの質をあげたい方は下記の記事を参考にしてください。

英語ノート×単語力
単語帳にはいろいろな種類があります。
ページ見開きで1対1対応、すなわち1英単語に対して1つの日本語訳を覚えていくという形式のものから、フレーズで覚えるもの、長文の中で流れも含めて覚えていくものまでさまざまです。
英単語のノートを作るうえでは、自分が使っている単語帳に即して、自分が覚えやすい単語の覚え方に応じてノートを作成しましょう。
題材は、精読や英文解釈、長文読解で使った文章。その中で出てきた単語も覚えていくことで、単語力が飛躍的に向上します。
オリジナルの単語帳ができあがることになりますので、積極的に取り組みましょう。
英単語の暗記法については下記の記事でまとめました。

勉強の習慣化のためには「英語学習記録ノート」をつけよう!

筆者の英語学習記録ノート
英語学習記録ノートとは自分の英語学習の過程を記録していくものです。内容としては下記の項目は必ず入れるようにしましょう。
- 日付
- 目標や点数
- 結果
- できたこと
- できなかったこと(反省)
ここでは、英語学習記録ノートをつけるポイントについてご紹介します。
英語学習記録ノートのポイント : 過程を示す
学習記録ノートをつける目的は、自分の成長過程を記録することで、勉強のモチベーションを維持すること。
英語は語学ですので積み重ねが必要ですが、挫折してしまう人も多いですよね。しかし、英語学習記録ノートをつけることで、成長を実感でき、挫折しにくくなります。
日付を書くことはもちろん、何かに取り組んだのであればその点数も詳細に書き込むことで、成長過程を明確にすることができるでしょう。
もちろん、常に点数が上がり続けるわけではありません。
しかし、スランプも記録に残しておくことで、スランプ克服の過程も経験として残しておくことができますので、書けることはすべて書いておくことが大切です。
英語学習記録ノートのポイント : 目標を明確に
英語の検定や試験など目標が決まっている場合には、それを書き込むようにしましょう。点数目標や、試験日が決まっている場合には、と何日かといった点についても、情報として書き込んでおくことが望ましいです。
なんとなく勉強をするのではなく、ゴールからの逆算で、目標を達成するために勉強をするという姿勢が、短期間での実力アップを実現します。
英語学習記録ノートのポイント : 評価と反省
できたこと、できるようになったことも書き込むようにしましょう。勉強をしていると、自分ができないことばかりに目が行きがちですが、勉強をしている以上、できるようなったことも多々あるはずです。
そうしたものを残しておくことで、自分の成長が感じられ、勉強を続けやすくなります。反省のみならず、評価と反省はセットと考えて、書き込んでいきましょう。
英語ノート=自分だけのオリジナル教材
今回は勉強の効果を上げるための英語ノートの取り方についてご紹介しました。
英語ノートは自分のオリジナル教材。自分の弱点を瞬時に発見できる、自分が間違いやすいポイントを把握できるツールですので、特に試験直前や、テスト前の見直し時に威力を発揮します。
忘れてはいけないのは「英語ノートを作ること自体は目的ではない」ということ。デザインにこだわったり、細部にこだわりたくもなりますが、何よりも中身が最重要です。
はじめは作り方がわからず苦労するかもしれません。
それでも諦めずに、自分の学習効率を高めるためのツールとして機能できるようにノートを作っていきましょう。