もし英語で「What are you doing?(今何をしているの?)」と聞かれた時、どのように答えたら良いのでしょうか。
実は“I sleep”(寝てるよ)などと答えるのは間違い。このように答えてしまうと「いつも習慣的に寝ている」という意味になってしまいます。
では、どのように答えたら正しいのでしょうか。答えは“I’m sleeping.”でした。このような「be動詞+動詞〜ing形」の文章を「現在進行形」と言います。
今回は元英会話講師の私が、英語の現在進行形についてまとめました。例文や勉強法、間違えやすいポイントまで徹底解説しますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
本記事で分かること
・現在進行形とは?
・現在進行形の勉強法3つ
・現在進行形の間違いやすいポイント
・現在進行形に関するQ&A!
現在進行形とは?
現在進行形とは、現在の時点の行動が進行している状態を表すときに用いる表現です。「be動詞+動詞〜ing形」という形で「今ちょうど〜している」という意味を表すことができます。

また現在進行形では、近い未来を表すことも可能です。例えば“I’m comming!”(今いくよ!)は「今からいく」という未来を表していますね。
ここでは、英語の現在進行形の概要と例文についてみていきましょう。
現在進行形の概要
現在進行形は「be動詞+動詞〜ing形」で表します。
be動詞とは、人や物の状態を表すときに用いる動詞で、is,am,are,was,wereの5種類。is,am,areが現在時制、was,wereが過去時制です。
今回現在進行形で用いるのはis,am,areとなります。また、現在進行形では動詞を“ing”形にしましょう。

たとえばsingであればsingingとなりますね。
現在進行形の例文
ここでは現在進行形の例文を7つご紹介します。肯定文・疑問文・否定文がどのように作られているのか確認してみましょう。
He is playing soccer now.
(彼はいまサッカーをしています)
She is swimming in the river now.
(彼女はいま川で泳いでいます)
We are singing now.
(私たちはいま歌っています)
Is he studying English now?
(彼はいま英語を勉強していますか?)
They aren’t making cakes.
(彼女たちはケーキを作っていません)
I am playing the piano.
(わたしはピアノを弾いています)
Is Nancy drawing a picture now?
(ナンシーはいま絵を描いていますか?)
現在進行形の勉強法3つ
現在進行形は中学校で習う基礎的な英文法です。しかし現在を表す表現ということで、長文読解などにもよく出題されます。ここでは現在進行形の勉強法をみていきましょう。
現在進行形の勉強法3つ
・今の自分を現在進行形で言ってみる
・短い文で理解する
・自力で文を書いてみる
今の自分を現在進行形で言ってみる
現在進行形は「今〜している」ことを表すことができます。つまり、今の自分の様子を英語にするだけで現在進行形の英作文の練習ができるのです。
例えば
I’m sitting on the chair.(いま椅子に座っている)
I’m thinking.(いま考えている)
I’m studying English.(いま英語を勉強している)
など、いろいろなことが言えますよね。主語を“I”にして文章が作れるようになったら、家族を観察して
He’s cleaning the room.(彼は部屋を掃除している)
She’s watching TV.(彼女はテレビを観ている)
など、主語を変えて文章を作ってみるのもおすすめです。
短い文で理解する
現在進行形の基本ルールを覚えたら、短い文を通して現在進行形のさまざまな文に触れていきましょう。
ポイントは、なるべく多くの動詞を使って覚えること。そうすることで現在進行形の勉強をしながら、動詞のボキャブラリーも増やすことができます。
まずは言いたいことを日本語にし、それを英訳することで、実践的な語彙力をつけることができるでしょう。
自力で文を書いてみる
はじめは現在進行形を使った短い文で構いませんので、先に見た例文を参考に自力で英文を作ってみましょう。
中には「言うことはできても書けない文章」が出てくると思います。英会話では言えればOKですが、資格試験などでは書けた方が有利ですので、言える文章は書けるようにしてください。
また、現在形や過去形と合わせて日記を英語で書いてみるのもおすすめです。
現在形については下記の記事で解説しています。

過去形については下記の記事を参考にしてください。

現在進行形の間違いやすいポイント
現在進行形では、be動詞を間違えてしまうことがあるので気をつけましょう。be動詞の使い分けのルールは、主語によって下記のようになっています。
主語がI/She/He/It→isを使う
主語がWe/They→areを使う
be動詞の使い分けを間違えてしまうと仮に「〜ing形」を適切に作ることができても不正解となってしまいます。be動詞の使い分けは主語との対応関係で決まりますので、しっかりと覚えましょう。
また、現在進行形は「今行なっていること」以外にも
- 近い未来を表す
- いつも行なっていることを表す
などの意味で使われることがあります。
近い未来→確実に起こる未来の時に使う
(例)She’s coming soon.(彼女はすぐに来るよ)
いつも行なっていることを表す→少し避難するニュアンスあり
(例)He’s always drinking.(彼はいつもお酒を飲んでるよね)
余談ですが、現在進行形を良いことに表すと、相手を褒めているつもりでも失礼になってしまうことがあります。どういうことかと言うと、
You are kind.
は「あなたは(いつも)親切ですね」という意味です。一方、現在進行形を使って
You are being kind.
と言ってしまうと「あなたは(いつもは違うのに今だけは)親切ですね」と嫌味になってしまうことも。相手を褒める時は現在進行形を使わずにシンプルに褒めるようにしましょう!
現在進行形に関するQ&A!
ここでは、現在進行形に関する質問とその答えをみていきましょう。
質問 否定文の作り方がわかりません
現在進行形の否定文は肯定文を基礎に作ります。
現在進行形は「be動詞+動詞〜ing形」ですが、否定文を作る際にはbe動詞の部分だけに注意をすれば問題ありません。
具体的には、be動詞であるis,am,areを問わずら直後にnotをつけることで否定文となります。
たとえば、
を否定文にすると、
となります。
質問 疑問文の作り方がわかりません
現在進行形の否定文と同様に、疑問文もしっかりと勉強をする必要があります。
考え方は否定文と同じで、be動詞に注意すればOK。具体的には、be動詞を先頭に持ってくることで解決します。
たとえば、
を疑問文にすると
となります。

疑問文ですので、最後にクエスチョンマークをつけ忘れないように気をつけましょう。
質問 現在形と現在進行形の違いがわかりません
現在形は現在時制の基本形、現在進行形は現在時制の進行形。両者の違いは「動作が進行しているかどうか」です。
たとえば、
は現在形。つまり、彼女はいつも速く泳いでいます。一方、
は現在進行形です。つまり、こちらの文章はあくまでも「今」について述べていますので、彼女がいつも速く泳いでいるかどうかは分かりません。
質問 「状態動詞は進行形にできない」とはどういうことですか?
参考書を見たときなどに「状態動詞は進行形にできない」という記述に出会うことがあるかもしれません。状態動詞とは物や人の状態を表す動詞を言います。

状態動詞の例としては、belong(所属している)、like(好きである)、love(愛している)などが挙げられます。
belongを例にとると、現在進行形にすると
となりますが、
belongは状態動詞ですので進行形にできないため、
が正しい文となります。
質問 「〜ingの付け方」のルールが知りたいです
基本的には動詞の原形にingを付けますが、例外ルールがあります。それは下記の3つ。
- eで終わる動詞はeをとってingをつける(例 take → taking)
- 短母音+子音字で終わる動詞は子音字を重ねて ing をつける(例 stop → stopping)
- ieで終わる動詞はie を y に変えて ing をつける(例 lie → lying)
はじめは少しややこしく感じるかもしれませんが、慣れれば大丈夫。まずは「ingをつけるときには例外がある」と言うことを頭に入れておきましょう。
現在進行形をしっかり習得しよう!
今回は英語の現在進行形についてご紹介しました。
現在進行形は、現在形をベースにして勉強をすることでスムーズに理解ができます。いま行なっている動作を表現できるので、書ける例文の幅も広がるでしょう。
また、例文を通して勉強をすることで、その例文をベースにして時制を変えることで他の時制も学ぶことができます。短い文からスタートし、日記や長い文も書けるよう練習してみてくださいね。