
小学生の子どもがいるのですが、英語のリスニングが苦手なようです。何か良い方法はありませんか?

英語だけでなく他の勉強でも忙しいので、効率的に英語のリスニング力をつけさせてあげたいです。
本記事は、このような悩みを持つ小学生の保護者の方に向けて書いていきます。
英語リスニングに苦手意識を持つ小学生って多いですよね。しかし、小学生のうちから英語に耳を慣らし、中学生になる前に良いスタートダッシュを切りたいところ。
そこで今回は元英会話講師の私が、小学生におすすめのリスニング勉強法について解説します。おすすめの教材も紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
・小学生のリスニング勉強法
・小学生におすすめのリスニング教材
・小学生がリスニングを苦手とする理由
小学生のリスニング勉強法!
小学生は以下の順番で英語リスニングを学習していきましょう。
- フォニックスを学ぶ
- 音読をする
- シャドーイング&オーバーラッピング
ここでは、小学生のリスニング勉強法について解説します。
フォニックスを学ぶ
リスニング力をつけるための知識として、まずはフォニックスを学ぶようにしましょう。フォニックスとは、もともと英語圏の子ども向けに開発された読み書きをするための学習法。
「ck」「ow」など最小単位のスペルと音を一致させることで、単語を見れば読め、単語を聞けば書くことができるようになります。
フォニックスができると、英語が読めるようになりますので
英語を見る→発音が分かる→耳で聞いても理解することができる
という好循環を生むことができます。
音読をする
小学生がリスニング力をつけるなら、音読がおすすめです。
音読はリーディング力とリスニング力を同時に鍛えることのできる優れたトレーニング。日本語力を鍛えるためにも国語の時間に音読をしますが、英語の場合も同じで有効な練習方となっています。
音読のポイントは、読めないところをそのままにしないこと。発音と意味が繋がらないとリスニング力を上げることができませんので、きちんと発音を理解することが大切です。
学年によって異なりますが、音読の量に関しては以下の表を参考にしてください。
学年 | 1つのスクリプトの文章量 |
1年生 | 3文〜5文 |
2年生 | 5文〜7文 |
3年生 | 7文〜9文 |
4年生 | 9文〜15文 |
5年生 | 15文〜20文 |
6年生 | 20文以上 |
シャドーイング&オーバーラッピング
音読がスラスラできるようになったら、CDを使ってシャドーイングやオーバーラッピングを行いましょう。
小学生のリスニング力を上げるおすすめ教材3選
小学生におすすめのリスニング教材は以下の3つです。
- Oxford Reading Tree
- Cocomelon
- Monkey Junior Learn To Read
それでは一つ一つ詳しく解説していきましょう。
Oxford Reading Tree
Oxford Reading Treeは、オックスフォード大学出版局が出版している子ども向けの絵本教材です。イギリスの80%以上の小学校で採用されている国語の教科書で、段階的に英語力を身につけることができます。
本のレベルは10段階に分けられており、ネイティブスピーカーが使う自然な表現が身につくでしょう。1冊が非常に短いので、音読・シャドーイング・オーバーラッピングなど、どのようなトレーニング法でも気軽に取り組むことができます。
Cocomelon
Cocomelonは英語の童話やリズム歌が配信されているYouTubeチャンネル。3Gの立体的な映像で音楽が楽しめますので、字幕もついていますのでリスニング学習にも最適です。
もともと小学生以下の幼児向けのチャンネルですが、第2言語として学ぶ場合は小学生でもOKでしょう。気に入った歌があれば覚えてみるのも良し、字幕を見ながらシャドーイングをするのも良しです。
Monkey Junior Learn To Read
Monkey Junior Learn To Readは、子ども向けの英語学習アプリ。英単語やフォニックスを学ぶことができます。
Monkey Junior Learn To Readは音声が全て英語となっていますので、指示を聞くだけで英語のリスニング力を鍛えることが可能。ゲームなども盛り込まれていますので、飽きずに英語学習を続けることができます。
どうして小学生はリスニングが苦手なの?
小学生が英語のリスニングに苦手意識を持ってしまう理由は以下の2つ。
- 文法力が足りない
- 単語力が足りない
ここでは、リスニングに苦手意識を持ってしまうポイントについて解説します。
文法力が足りないから
文法力が足りない小学生は、リスニングに苦手意識を持ちがち。文法力がないと英単語だけで文の意味を理解しなければいけないため、正しい理解ができないからです。
例えば
I want to see my grandma.
という英文があった時に「want to(〜したい)」という文法を理解していなければ
- 「おばあちゃんに会いたい」のか
- 「おばあちゃんに会う予定」なのか
- 「おばあちゃんに会った」のか
理解できません。小学生なので難解な文法は理解する必要はありませんが、中学1年生レベルの最低限の文法力はつけておきましょう。
単語力が足りないから
単語力が足りない小学生も、リスニングに苦手意識を持ちがちです。もともとも単語の意味が分からないので、いくら耳でも理解することができません。
理解できないリスニングほどつまらないものはありませんので、リスニングの練習をしなくなります。すると練習しないのでさらに聞き取れない・・・という悪循環に陥ってしまうのですね。
単語力はリスニングだけでなく英語の基礎力をつけるのに非常に大切です。1年に100個ぐらい単語力がつけられると、6年生の時には600語の語彙力をつけることができます。
単語は早め早めにコツコツ身につけて行けると良いでしょう。
リスニング力をつけるコツは音とスペルの一致
今回は小学生のためのリスニング勉強法や、おすすめのリスニング教材についてご紹介しました。
リスニング力をつけるコツは、英語の音とスペルを一致させること。目で見て覚えた単語は、必ず聞いても理解できるようにしましょう。
脳科学的にも10歳くらいまでの子どもは大人とは別の回路を使って語学学習ができることが分かっています。ぜひ小学生のうちから効率的にリスニング対策を行なってくださいね。
