英語の再帰代名詞とは?例文&間違えやすいポイントも

英文法
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りこ

英会話講師として7年間勤務し、0歳から80歳まで200人以上の生徒を担当。現在はフリーライターとして、英語学習に関する記事を執筆したり、英語を使って海外のコンテンツ制作会社と一緒に仕事をしています。

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「再帰代名詞」という言葉を聞いてどのような形をイメージしますか?「代名詞」という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが「再帰」とは一体どのようなものなのかイメージしにくいですよね。

さっそく結論から申し上げると、再帰代名詞とは人称代名詞の所有格や目的格の後ろに「-self」や「-selves」をつけた形のこと。再帰代名詞には「myself」や「yourself」などがあり「〜自身」という意味になります。

そこで今回は元英会話講師の私が、英語の再帰代名詞についてまとめました。再帰代名詞の基本的な意味だけでなく、使い方や

そもそもなぜ再帰代名詞を使わなくちゃいけないの?

という疑問にも答えていきますので、英語学習中の方はぜひ最後までご覧ください!

本記事で分かること

・英語の再帰代名詞とは?
・英語の再帰代名詞の勉強法
・英語の再帰代名詞のポイント
・再帰代名詞に関するQ&A!

英語の再帰代名詞とは?

英語の再帰代名詞とは「-self」や「-selves」で終わる語のことで「~自身」や「~自体」という意味です。再帰代名詞は、主語を強調するためや、動詞の目的語としてなどの使われ方をします。

ここではそんな再帰代名詞の概要と例文についてみていきましょう。

英語の再帰代名詞の概要

再帰代名詞とは「myself」や「yourselves」のように「-self」や「-selves」で終わる語のこと。再帰代名詞一覧は下記の表の通りです。

単数 複数
1人称 myself ourselves
2人称 yourself yourselves
3人称 himself
herself
itself
themselves

1人称や2人称の場合は「所有格+self, selves」で、3人称の場合は「目的格+self, selves」で再帰代名詞ができあがります。

再帰代名詞は主語と目的語が同じ場合に使われる用法です。例えば

He said good words to himself in his heart.
(彼は心の中で自分で自分を褒めた)

という例文の場合「彼」という主語と「彼を褒めた」という目的語の人物が一致しています。

また、再帰代名詞は「~自身」「~自体」のように相手、もしくは自分自身に言及する際に用います。用法としては、

  1. 強調するため
  2. 動詞の目的語として
  3. 慣用表現として

使用することが多いです。

りこ
りこ

再帰代名詞の「再帰」とは、目的語が主語に再び帰って同一人物を指すという意味。そのため「再帰代名詞」と呼ばれています。

余談ですが、再帰代名詞と似た意味を持つ表現として「each other」や「one another」があります。これらは「お互いに」「互いを」という意味を持つ相互代名詞に当たるので気を付けましょう。

英語の再帰代名詞の例文

ここでは再帰代名詞の例文についてみていきます。英会話で使えそうな表現があれば、ぜひメモをとってくださいね。

You should love yourself.
(あなたは自らを愛すべきだ)

He hates himself.
(彼は自分が嫌でたまらない)

Picasso painted himself.
(ピカソは自画像を描いた)

I’m debating with myself whether I should go or not.
(行くべきかどうか自問自答を繰り返している)

The boss herself called me about the matter.
(その件で上司自身が僕に電話してきた)

Enjoy yourself.
(どうぞ楽しんでください)

She used to sit all by herself and read.
(彼女はひとりで座って読書をしていたものだ)

to oneself
(自分のためだけに、自分自身に)

I broke the window myself.
(私自身が窓を割ったのです)

I will give myself a new car as a reward.
(私はご褒美として自分自身に新車を買ってあげるつもりです)

 

英語の再帰代名詞の勉強法

再帰代名詞のは代名詞の中でもイメージが掴みにくく「難しい」と感じてしまう方も多いです。効率的に成果を出すためには、下記の勉強法を試してみてください。

再帰代名詞の勉強法

・再帰代名詞を取る動詞を丸覚えする
・和訳をして再帰代名詞の文に慣れる
・英作文をしてスピーキングの練習をする

ここでは再帰代名詞の勉強法についてご紹介します。

再帰代名詞を取る動詞を丸覚えする

英単語の中には、目的語に再帰代名詞のみを取る単語というのが存在します。数はそれほど多くありませんので、まずはそれらを丸暗記してしまいましょう。

absent oneself(欠席する) avail oneself(利用する)
ingratiate oneself(機嫌を取る) demean oneself(品位を落とす)
perjure oneself(偽証する) pride oneself(誇りにする)
limit oneself(制限する) let oneself(〜を…にする)
stop oneself〜ing(止める) allow oneself(許す)

イメージとしては再帰動詞には「内側、内面、精神的に〜をする」というニュアンスがあります。例えば制限をするのも、何かを許すのも内面が深く関係していますよね。

まずは再帰代名詞を取る英単語を覚え、再帰代名詞がどのような場面で使われているのか掴んでいきましょう。

和訳をして再帰代名詞の文に慣れる

再帰動詞を覚えたら、次は和訳に挑戦しましょう。再帰代名詞は言葉通り訳してしまうと不自然になってしまう場合があります。例えば

She limits herself to two cups of cafe latte a day.

という英文を「彼女はカフェラテは1日に2杯までと彼女自身を制限している」と訳してしまうと、やや不自然。

「彼女はカフェラテは1日に2杯までと制限している」のように再帰代名詞を訳さない方がスッキリしますよね。

再帰代名詞は全て訳せば良い訳ではありません。このような用法は英文法の中でも少ないので、まずは和訳をして慣れていきましょう。

英作文をしてスピーキングの練習をする

最後は英作文とスピーキングに挑戦しましょう。日本語の文章を英語に訳すのも、頭で英文を組み立ててスピーキングの練習をするのも、同じ「アウトプット」の作業です。

英作文をするには、スペルまできちんと確認することが大切。英会話をするときは、英文を組み立てる速度を速くして口に出せるようにすることが大切です。

まずは英作文をして完成した文章を口に出すことから始めてみましょう。

  • 発音が分からない単語はないか?
  • 文章全体のイントネーションは大丈夫か?
  • 主語を決めたら反射的に対応する再帰代名詞が出てくるか?

などを確認しながら取り組んでみてください。

 

英語の再帰代名詞の間違えやすいポイント

再帰代名詞を勉強するとき、そもそもなぜ再帰代名詞を使うのか分からない人が多いようです。そこでポイントを紹介します。

再帰代名詞を使う理由は大きく分けて2パターン。

  1. 強調するため
  2. 「主語=目的語」にするため

まず、強調したいときのポイントは3つ。

  • 主語や目的語などと同格に用いて、意味を強める
  • 原則強調したい単語のすぐ後ろに置く
  • 強調したい語が主語の場合の位置は比較的自由

これらを頭に入れておくと、理解しやすくなります。

以下は主語の「I」を強調しているパターン。

I myself wouldn’t do such a thing.
(私ならそんなことはしないでしょう)
=I wouldn’t do such a thing myself.
Myself, I wouldn’t do such a thing.

りこ
りこ

強調の再帰代名詞はあってもなくても文の意味が通ります。

役割としては、主語を強調しているだけため「myself」の位置は比較的自由です。

続いては、目的語を強調しているパターン。

I spoke to John himself.
(私はジョン自身と話をした)
*これはJohnを強調しているため、その後ろに置いています

次に「主語=目的語」のときのポイントです。

  • 主語=目的語となるときに、目的語部分に再帰代名詞が使用される
  • わざわざ再帰代名詞を使う理由は、SVO構文ではS≠Oになるという原則があるため
  • 苦肉の策として目的語を再帰代名詞にすれば、S=Oの関係になっても認める例外ルールを作った

例えば

He allowed〜(彼は〜を許した)

という英文があったとき、基本的に「彼」が許すのは彼以外の誰かですよね。このように英語では基本的に「主語と目的語は一致しない(S≠O)」というルールがあるのです。

しかし、彼が許したのが「彼自身」だった場合、主語と目的語を一致させなければいけません。そこで考え出されたのが再帰代名詞。

He allowed him.

ではなく

He allowed himself.

という「再帰代名詞」を使うことで、例外を作ったのです。

 

再帰代名詞に関するQ&A!

ここからは、再帰代名詞に関するよくあるQ&Aをご紹介します。

再帰代名詞を使った慣用表現はありますか?

少しややこしいですが、再帰代名詞を使った慣用表現もいくつかあります。再帰代名詞を使った慣用表現には下記のようなものがあります。

慣用表現 意味
Enjoy yourself. どうぞ楽しんでください
Behave yourself. お行儀よくしなさい
Help yourselves to food, everyone. みなさん、ご自由に食べ物をお取りください
Please make yourself at home. どうぞおくつろぎください

文末に置いたり目的語として置いたりするのも大事ですが、慣用表現としての使い方もしっかり押さえておきましょう。

「〜自身の」を表す再帰代名詞には2つの用法があるのですか?

再帰代名詞には、「私の~、彼の~、この~、あの~」など、そのあとに続く名詞を修飾する所有格がありません。

つまり「 ~ 自身の 」という意味を表すには「 人称代名詞の所有格 + own 」の形を用いる必要があります。そしてこの用法は「形容詞用法」と「名詞用法」の2つに分類されます。

形容詞用法
Do your own thing.
( 自分のことをやりなさい)自分のこと

She cooks her own meals.
(彼女は自炊している)自分の食事

名詞用法
This house is my own.
(この家は私自身のものだ)私自身のもの

Those cars belong to the company, but this is his own.
(あちらの車は会社のものですが、これは彼自身のものです)彼自身のもの

日本語にも再帰代名詞はありますか?

日本語にも再帰代名詞はあります。日本語の場合の再帰代名詞は、

  • 反射代名詞
  • 反射指示代名詞
  • 反照代名詞

などと呼ばれています。元々日本で「反射代名詞」と呼ばれていたものに、ヨーロッパ語が入って「再帰代名詞」が加わったという経緯があるそうです。

りこ
りこ

日本語にも「自分、自己、おのれ、みずから」などの再帰代名詞がありますよね。「君が自分でやりなさい」「彼は自分を傷つけた」など、英語と同じように使います。

 

再帰代名詞をしっかり習得しよう!

今回は、英語の再帰代名詞について解説しました。最後に本記事の内容を軽くおさらいをしておきましょう。

本記事のまとめ

  • 再帰代名詞とは、「~自身」や「~自体」を意味している
  • 主に、強調するときや主語=目的語のときに使用する
  • 原則協調したい短語の後ろに置く、強調したい単語が主語の場合の位置は比較的自由
  • 主語=目的語となるときに、目的語部分に再帰代名詞が使用される

これらのポイントを頭に入れておくことで、再帰代名詞の使い方についての理解度が深まります。再帰代名詞と言われると少し近寄りがたく感じてしまうかもしれませんが、シンプルに考えてみると理解しやすいかもしれません。