進学就職転職でアピール材料として用いることのできるTOEICテスト。TOEICテストにはL&RテストとS&Wテストとがありますが、よりメジャーなのはL&Rテストで、入学入社時のみならず、たとえば入社後の社内評価の1つとしても利用されてきていますね。
リーディングセクションは、中学校や高校で学んできたことを活かしやすく、スコアアップもしやすいです。一方リスニングセクションとなると、留学経験や海外経験がないと、ほぼイチから力をつけていく必要があります。
そこで今回は元英会話講師の私が、リスニングPart2の対策法や解き方についてご紹介していきます。勉強法だけでなく解き方のコツまでご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事で分かること
・TOEIC リスニングPart2とは?
・TOEIC リスニングPart2勉強法
・TOEIC リスニングPart解き方のコツ
・TOEIC リスニングPart2対策におすすめの教材3選
TOEIC リスニングPart2とは?
Part2はPart1の写真描写問題の次のパートで、応答問題と言われています。全問25題で、1つの質問に対して3つの返答が流され、その中から適切なものを1つ選択するという形式です。一言でいえば一問一答形式と言えます。
リスニングセクションも後半になると聴かなければならない文もかなり長くなり、内容がわからないと点数を大きく落とすということにもなりかねません。
その点、Part2は1問1答形式なので、仮にわからなくとも次へというように切り替えることで効率的に点数を狙うことが可能。
勉強法や対策法は後述しますが、対策もしやすく、後半パートで点数をとるための基礎力養成にもつながるため、しっかりと勉強をするメリットは大きいです。
TOEICテストは検定ですので、スコア獲得のためにはテクニック的な要素を身につける必要もありますが、Part2は純粋な英語力・リスニング力が要求されるので、しっかりとトレーニングを積み、高得点を目指しましょう。
TOEIC リスニングPart2勉強法
練習をすれば高得点も決して夢ではないTOEICリスニングPart2。今回ご紹介する勉強法は以下の3つです。
- テキスト・文章の内容を理解する
- テキスト・文章の内容を理解する
- メモを取らずに聴く訓練をする
ここではTOEICリスニングPart2の具体的な勉強法について解説します。
基本的な単語を暗記する
リスニングと言えども、最低限の語彙力がなければ聴きとることはできません。まずは基本的な単語を暗記しましょう。
もっとも、Part2において求められる語彙力はそう高くありません。Part2で読まれる文は、疑問文や平叙文、単なる描写など様々ですが、疑問文であればいわゆる5W1Hをしっかりと聴きとれるかがカギとなります。
具体的には、Whoと聴かれた場合に、場所を答えてしまっては答えとして不適当ですよね。このように、読まれる文も、返答として読まれる3つの文もレベルとしては中学校レベルのものであり、難しい単語を覚える必要はありません。
仮に知らない・聴いたことのない単語が流れても、解くというレベルにおいてはほとんど影響がないです。つまり、その単語を知らなくても十分に答えを導くことができるということですね。
英検5級や4級レベルの単語帳でも、ひとまずはPart2対策として十分ですので、まずはとりかかり、徐々に語彙力をアップさせていくことをおすすめします。

テキスト・文章の内容を理解する
はじめからテキストについて聴いても何を言っているのかがわからず、単に聴いているだけでは勉強の効果がありません。テキストの内容はしっかり理解するようにしましょう。
よくリスニング力をつけるには英語のシャワーを浴びるがごとく、英語を1日中流してそれを聴くことが効果的との話もあります。
しかし、日本語に置き換えてもイメージがつきますが、自分の知らない言葉やより専門的な内容であると、聴いていても何も頭に入ってこないことは十分に考えられるでしょう。
テキストの解説には、どういった文章が読まれているのかというテキストが書かれています。まず、リスニング教材として聴く前に、そのテキストを読んで何を言っているのかを理解しましょう。
Part2は文章自体も1文で短いため、英文の構造を解析するなど難しいことをする必要はありません。単語帳も併用しながら、最低限意味が分かるレベルにまでテキストを読み込んでください。
メモを取らずに聴く訓練をする
TOEICテストでは、問題用紙への書き込みは一切禁止となっています。そのため、Part2で点数を取るには、メモを取らずに問題をとくトレーニングをしましょう。
リスニングテストでは、文頭の5W1Hに気を付けるなど、ポイントは存在しますが、それをメモをすることができないということです。
みなさんが今まで受けてきた試験では、リスニング試験に限らず、書き込みをしたりメモをすることが可能でしたよね。TOEICテストはこの点、より実戦的なため、メモをするなどができません。
つまり、聴いたところを覚えておく必要があるということです。Part2については最初に読まれる文も短いため、練習をすれば十分に対応できるようになるでしょう。
返答文3つについてもメモを取ることができないためトレーニングが必要です。文頭などポイントを頭に入れたうえで、1問1問完結するまで頭に残しておけるようトレーニングをしましょう。
TOEIC リスニングPart2解き方のコツ
TOEICリスニングPart2では、具体的に1問1問をどのように解いていくのかというコツについても押さえておく必要があります。
今回ご紹介する解法のコツは以下の3つ。
- より自然な返答を選ぶ
- 選択肢を1つずつ切っていく
- 同じ単語を選ばない
ここではTOEICリスニングPart2の解き方のコツについてみていきましょう。
より自然な返答を選ぶ
TOEICリスニングPart2で読まれる文自体はさほど難しくありません。ただし返答の3つは、似た単語・ありそうな単語を並べるなどしていわゆる引っかけ問題を作ってきます。
そこでまず押さえておきたいポイントは、複雑に考えずにより自然な返答を選ぶということです。
先述の通り、まずは文頭をよく聴き何が問われているかを意識することが大切。単語レベルでの引っかけはありますが、Whereと聞かれたら素直に場所を答えるという姿勢ではじめのうちは大丈夫です。
たとえばin the parkのような表現が返答の選択肢として聞き取れればOK。
TOEICリスニングPart2は全25問。後半になると少し考えるような問題や、返答自体も長くなったりしますが、はじめのうちは素直な返答を選ぶ訓練をすることで対応ができます。
選択肢を1つずつ切っていく
返答は3つ読まれますが、1つ読まれたら合っているかを考える、違ったり次を聴くというように変に悩まずに先へ先へと行く姿勢が必要です。先にも述べましたが、メモを取ることができませんので、3つすべてを聴いてから考えるということができません。
また、3つ聴き終わってからも考える時間はほとんど用意されていないため、1つずつ正解かを検討することが大切です。仮に1つ目の返答が正解だと思ったらすぐに解答用紙にマークをしてしまいましょう。
マークシートですので塗りつぶしてしまい、もし仮に3つ目が解答と後で思えば、消しゴムで消して直せば足ります。全25問ありますのでとにかく1問1問に集中して切り替えていくことがトータルでの完成度につながるということを覚えておきましょう。
同じ単語を選ばない
具体的なテクニックですが、ほとんどの場合、問題文と同じ単語が含まれる回答文は答えではありません。同じ、もしくは似ている単語が問題文と回答文に出てきたら、それは引っかけ問題だと思いましょう。
たとえば、問題文で~bagと言っている場合、返答の1つでもbagと聴きとれる単語が含まれているケースが多いです。100%とは言えませんがほとんどの場合、問題文と同じbagという表現が含まれている返答は正答ではありません。
同じbagという単語が含まれている回答文は、bagが聴きとれたことに反応してその選択肢を選ぶ人がいることを想定した誤りの選択肢となります。コツで挙げた1つ目にも関連しますが、素直な解答を選ぶ、聴かれたことに答えるということが大切です。
ある単語が聴きとれたということにフォーカスしすぎることなく、冷静に引っかけに引っかからないようにしましょう。どういった形で引っかけの選択肢が出るかをある種パターンとして学ぶためにも、たくさんの問題を解いてトレーニングしていってください。
TOEIC リスニングPart2対策におすすめの教材3選
語学の勉強においてはテキスト選びが大切です。実際に書店で手に取って継続的に取り組めそうかを検討しましょう。
今回TOEICリスニングPart2対策の教材としてご紹介するのは以下の3つの教材です。
- TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 2 & 1 (日本語)
- TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル
- TOEIC L&Rテスト Part2 応答問題 でる600問
ここではTOEICリスニングPart2対策のおすすめ教材を3つご紹介します。
TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 2 & 1 (日本語)
Point
・弱点特化問題での対策
・返答からの逆算でのアプローチ
・徹底した問題演習
「TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 2 & 1」は、かなり具体的に解法やコツを学ぶことができるテキスト。
1文の問題文に対して、3つの返答がなされるという出題形式ですが、3つの返答はYes、Noで答えるものから、具体的な時・場所を答えるものなどさまざまです。
本書はそうした返答をグループ化して、さらに受験生がどのようなところで間違えやすいかを示し、対策をしていくという構成となっています。
出題パターンを7つに分類し、各タイプに応じて、どのように考えるか・どのように聞くかということが具体的に書かれているのが魅力です。
TOEICテストを文字通り「テスト」と捉え、効率よく点数をとるためにはどうすべきかという視点で書かれているため、とても実戦的と言えます。
TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 2 & 1 (日本語)
TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル
(TOEIC TEST 特急シリーズ)
Point
・難化に対応できるテキスト
・Part1・2特化のテキスト
・音声アプリでより実戦的に
「TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル」は、リスニングセクションのPart1・2に特化したテキストです。
実は2016年の5月にTOEICテストの問題に変化がみられ、Part2が難化したとの分析も。そうした声に対応するために本書は、難化に対してどのように対処すべきか、具体的にどういった点が難しくなったのかにつき詳しく説明がされています。
先述の通り、Part2は点の稼ぎどころ。実際の試験を考えても、2時間のテストのうちかなり序盤ですから、頭もさえていて、反応速度もかなり速いです。かつ、1問1答形式ですので、そこまでストレスなく取り組むことができるでしょう。
難化したとはいえ、しっかりと対策をすれば高スコアを狙うことができます。また、本書は音声アプリもついていますので、音声を聴き繰り返しトレーニングをすることも可能です。
TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル
TOEIC L&Rテスト Part2 応答問題 でる600問
Point
・圧倒的な問題量
・弱点分析
・取り組みやすい構成
「 TOEIC L&Rテスト Part2 応答問題 でる600問」はPart2に真に特化したテキスト。問題数もとても多く収録されています。
1問1答形式の出題ですので、600問とはいえ、クイズのような感覚でサクサクと進めることが可能です。問題数が圧倒的に多いので、とにかく数をこなして試験慣れしたいという方にもおすすめ。
これだけの問題数をこなせば、Part2対策としては十分と言えますので、自信をもって本番に臨むことができるでしょう。
TOEIC L&Rテスト Part2 応答問題 でる600問
TOEIC リスニングPart2には単語対策が大事!
今回は、TOEICリスニングPart2の勉強法や解き方のコツ、おすすめ教材についてご紹介しました。
Part2は点数の稼ぎどころでもあり、練習のし甲斐があるパート。実際の問題を見てみるとわかりますが、リスニングパートの後半はかなり難解で、安定して得点をすることが難しいです。
ぜひ本記事を参考に、自分に合った問題集を選び対策を進めましょう。
