
TOEIC対策をするには、どれくらいの単語力が必要ですか?

おすすめの勉強法や教材が知りたいです!
本記事は、このような疑問をお持ちの方に向けて書いていきます。
TOEICテストは、各種の英語検定と比べ、ビジネス英語に特化している点が特徴。中学校や高校などで学んできた語彙力に加え、プラスαとしてビジネス系の単語についても勉強をしていくことが必要です。
リスニング・リーディングパート問わず、知らない単語が多くては、安定的なスコア獲得、大幅なスコアアップは期待できません。
そこで今回は元英会話講師の私が、TOEICの点数と単語数の関係についてご説明していきます。効果的な勉強法やおすすめの教材についても書いていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事で分かること
・TOEICと単語数の関係
・TOEICの単語勉強法
・TOEIC単語対策のポイント3つ
・TOEIC単語対策におすすめの教材3選
TOEICと単語数の関係
単語を勉強するといっても、単語数の目安が分からなければ具体的な勉強法についても検討がつきませんよね。
まずはTOEICの点数と単語数の関係についてまとめた表をみてみましょう。
単語数 | TOEICの点数目安 | レベル目安 |
3,500語 | 400点 | 中学〜高校レベル |
4,000語 | 500点 | 高校生レベル |
4,500語 | 550点 | 高校生レベル |
5,000語 | 600点 | 大学受験レベル |
5,500語 | 600点〜700点 | ー |
6,000語 | 600点〜700点 | ー |
6,500語 | 600点〜700点 | ー |
7,000語 | 600点〜700点 | ネイティブスピーカー の5歳児程度 |
7,500語 | 750点 | ネイティブスピーカー の6歳児程度 |
TOEICの点数目安を見ますと、600点から700点のところで、大幅に必要な単語数が上昇するのが分かりますよね。600点というと、990点満点の試験ですので、正答率が60%ほどとそう高くはありません。
もっとも、ある調査では、大企業が新卒社員に求めるレベルとして600点を目安とするところが多いとの結果が出ています。言い換えると、それだけ600点は獲得するのが容易ではなく、一定程度の英語力があるとの評価を受けるスコアなのです。
また、そこから100点上昇した700点となると、グンと必要単語数が増えます。
これは、リスニングセクション・リーディングセクション共に、後半パートでのスコア獲得が必要となり、それに伴って単語力も要求されることになるからです。
表からも分かるように、目標スコアに応じて、必要な単語力を段階的につけていく必要があると言えるでしょう。
TOEICの単語勉強法
TOEICスコアの向上には、単語力アップが不可欠。今回ご紹介するおすすめの単語勉強法は下記の3つです。
- 単語帳1冊をやり切る
- 発音をする
- 発音をする
ここでは、具体的な単語勉強法についてご紹介します。
単語帳1冊をやり切る
目標スコアにもよりますが、1冊の単語帳をしっかりとやり切ることが大切です。
もちろん、勉強が進んでいく中で、さらに上のスコアを目指す場合などには、よりレベルの高いものに取り組む必要も出てきますが、まずは目の前の1冊をやり切ることを目標にしましょう。
そして、1つの単語帳をやり切るうえで必要なことは、何度も繰り返すこと。真面目な方ほど、1周目から発音やアクセント、例文も含めて完璧に暗記しようとします。
もっとも、これでは途中で息切れし、1冊を終えることができなくなってしまうでしょう。
見開きで、左側に英単語、右側に日本語訳というような通常の形式の単語帳の場合、まずは一問一答と考え、英単語に対応する日本語訳を答えられるようにしましょう。
そのうえで、2周目3周目では、その他の意味や発音・アクセントを覚えていくというように、段階的に進めて行くようにすることが大切。そうすることで達成感も得やすく、挫折しにくくなります。
発音をする
単語を覚える際は、発音もしっかり覚えるようにしましょう。
英単語に対応する日本語を覚える場合、発音をしないと、英単語を単なる記号のように覚えてしまい、特にリスニングセクションで聴きとれないということが起こります。
読み方がわからない、読み方が不正確なものは、当然聴きとることはできませんよね。TOEICテストでは、発音・アクセント問題は出題されません。TOEICL&Rテストでは、スピーキングも要求されません。
細かい発音までは習得する必要がありません。単語帳によっては、カタカナで読み方が書いてあったり、発音記号も書いてある場合がありますので、それらを参考に、声に出して覚えていくことをおすすめします。
そうすることで、自分が口に出したものを耳で聴くということにもなりますので、さらに学習効果が期待できるでしょう。

単語は長文の中で覚える
単語は文章と一緒に覚えるようにしましょう。文章の中で覚えれば、単語の意味だけではなく単語の使われ方も学ぶことができるからです。
どのタイプの単語帳を選ぶかにもよりますが、いわゆる1対1対応の単語帳ではなく、長文の中で覚えていくタイプの単語帳も存在します。
TOEICテストでは、当然ながら、いわゆる単語テストのように単語の意味だけを問う問題は出題されません。
リスニングやリーディングという形で、文章の中で単語力が要求されることになります。そうしたことから、その単語がどのような意味を単体として持つのかのみならず、文章中でどのように使われるのかを一緒に勉強ができてしまえば、より効率的です。
単語帳の中には、そうした方向性で、文章中に出てきた単語を、場合によってはフレーズ単位で覚えていきましょうというコンセプトのものも存在します。
長文中で覚えるということで、前段階として長文の意味を理解しておく必要がありますが、この過程でリーディング力も同時に養成ができると考えれば一石二鳥ですよね。
TOEIC単語対策のポイント3つ
単語の勉強法について説明をしてきました。
続いては、TOEIC単語対策における3つのポイント
- 品詞を意識する
- ビジネス系単語に固執しない
- 何度も繰り返す
について解説しながら、TOEIC単語対策のコツについてお話をします。
品詞を意識する
リーディングセクションの前半では、いわゆる文法問題、4択問題が出題されます。この部分は、本格的な読解に入る前段階のパートで、問題数もとても多いところです。
いわゆる文法知識が要求される問題も存在しますが、品詞を知っていれば、仮に文の意味が分からなくとも解ける問題が一定数存在します。
品詞は複数ありますが「名詞・動詞・形容詞・副詞」の基本的な使い方を知っておくことで、対応できる問題が格段に増えるでしょう。
一般的な単語帳では、動詞の数がかなり多いと思われますが、品詞別に収録されているか否かは別として、覚える単語が名詞・動詞・形容詞・副詞のどれに当たるのかは意識して覚えることが、スムーズに演習問題へと移行するためのコツです。
ビジネス系単語に固執しない
スコアにもよりますが、はじめからビジネス系の単語覚えようと躍起になる必要はありません。
もちろん、TOEICテストはビジネス英語に特化していることから、リスニング・リーディング問わず、後半になればなるほど、ビジネス系の英単語の知識や表現の理解が要求されます。
もっとも、そこで差がつく、スコアアップにかかわってくるのは、少なくとも700点以上、800点から990点までが基本のゾーンとなります。
むしろ、中学校や高校で学んできたような基本単語、受験で必要とされる単語がどれだけ頭に入っているかが、まずはじめに考えるべきところ。
単語帳もスコアの目安が書かれ、初心者用、上級者用などと、差別化が図られていますので、自分に合ったものを選ぶことはもちろんのこと、基本単語を網羅的に学べるような単語帳から始めていくことをおすすめします。
何度も繰り返す
勉強法のところで説明をした、1冊をやり切るというところにもつながりますが、1つの単語帳を何度も繰り返し、1冊の単語帳を自分のものにすることが大切です。
書店に行くと、選びきれないほどの単語帳が存在します。実際に手に取り、中身を見たうえで、自分がしっかりと取り組めそうかを検討することが必要ですが、大切なのは、どの単語帳を選ぶかよりも、その単語帳をどうやり切るかです。
実際、単語帳の内容は、著者の好みはあるにしても、そのまで大きくは変わりません。基本単語を中心に、TOEIC対策としてビジネス系英単語をまとめているという形です。
大切なことは、ビジネス系英単語に固執せず、基本単語からしっかりと覚えていくこと。
イメージとしては、1周目を30日間で終わらせたら、
- 2周目は25日間で
- 3周目は20日間で
というように、時間を短くしていくことでメリハリもつき、1冊をやり切るスピードの速くなることでしょう。
試験日程からの逆算で、効率的かつ継続的に進めていってくださいね。
TOEIC単語対策におすすめの教材3選
今回ご紹介する教材は以下の3つ。
- TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
- TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター
- DUO 3.0
ここでは、より効率的に勉強をしていくためのおすすめの教材を3つご紹介します。
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
Point
・スコア別で取り組める
・品詞などでパート分け
・無料アプリあり
「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ」は、文字通り特急で、単語力をつけることができるテキストです。
600点からスコア別に必要な単語を効率よく学べる形式になっており、目標スコアに合わせて勉強をすることができます。
基本単語が何よりも重要とお話をしてきましたが、その基本単語から積み上げていく形が採られており、基本単語の収録数も多いことが特徴。また、品詞別にパート分けされているため、特に文法問題を見据えても、効率よく語彙力をつけることができます。
さらに、無料アプリもあるので、音声も使いつつ、耳から聞くことを通して、定着を図ることができます。
TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター
Point
・600点を目指す
・最短20日で完成
・発音記号、品詞などについても網羅
「TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター」は600点の獲得を目標に、最短20日で完成させることができる単語帳です。
600点というと、先述の通り、多くの企業が新卒の社員に求めるレベルであり、それなりのレベルですよね。テクニック的な部分も学ぶ必要がありますが、最低限の語彙力がなければ、確実に600点を超えることは難しいです。
本書はスピードマスターという言葉通り、スピーディーに進めることができます。
DUO 3.0
・例文を通して理解
・精選された英文
・大学受験生も利用
「DUO 3.0」は大学受験用の単語帳としても定評のあるテキストです。いわゆる1対1対応型の単語帳ではなく、精選された英文を通して生きた英語を学ぶというコンセプトで書かれています。
長文の中で覚えるとまでは言いませんが、英文の中で覚えていくことにより、その単語がどのように使われているのかということも同時に学ぶことができ、リスニング・リーディングセクションの後半パートでも力を発揮するでしょう。
TOEICの単語力は点数に比例する!
今回はTOEIC単語について解説しました。
TOEICテストでのスコアアップには、単語力が不可欠です。単語力は点数に比例すると言えます。
まずは基本単語を押さえること。そのうえでビジネス系英単語の知識もつけていき、段階的にスコアアップをしていきましょう。
